「本ページはプロモーションが含まれています」

2025年7月19日、MLBナショナル・リーグの本塁打王争いに大きな変動が起きた。アリゾナ・ダイヤモンドバックスのエウヘニオ・スアレス内野手(34)が、カージナルス戦で圧巻の2打席連続本塁打を放ち、33号まで到達。これまでトップを走っていたロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手(30)の32本を上回り、ナ・リーグ本塁打ランキングで単独首位に躍り出た。
スアレスの爆発的パフォーマンスが本塁打王争いを激化
現地時間7月19日、フェニックスのChase Fieldで行われたダイヤモンドバックス対カージナルス戦は、本塁打王争いの行方を大きく左右する一戦となった。「5番・三塁手」で先発出場したスアレスは、この試合で圧倒的な破壊力を見せつけた。
初回、2死一塁の場面で迎えた第1打席。相手先発右腕グレイの内角低めシンカーを完璧に捉えると、打球は左翼席へ飛び込む403フィート(約122.8メートル)の豪快な32号2ランホームラン。ダイヤモンドバックスに先制点をもたらした。

さらに5-0で迎えた3回の第2打席では、再びグレイと対峙。今度は外角速球を強振し、右翼席最前列へと飛び込む33号ソロホームランを放った。本拠地ファンは大熱狂に包まれ、スアレスの2打席連続弾がスタジアム全体を沸かせた。

この活躍により、スアレスは33本塁打として、それまでナ・リーグトップだった大谷翔平の32本を上回り、単独首位に立った。

混戦極めるナ・リーグ本塁打王争い
現在のナ・リーグ本塁打ランキング(7月19日時点)
1位:エウヘニオ・スアレス(ダイヤモンドバックス)- 33本塁打
2位:大谷翔平(ドジャース)- 32本塁打
3位:カイル・シュワーバー(フィリーズ)- 31本塁打
4位:鈴木誠也(カブス)- 25本塁打
スアレスの猛追により、ナ・リーグの本塁打王争いはまさに混戦状態となっている。前日にはフィリーズのカイル・シュワーバーが31号本塁打を放ち、大谷に1本差と迫っていた状況だった。
【関連情報】 MLB.com公式サイトによると、現在のペースでは以下の選手が60本塁打に到達する可能性がある:
- 大谷翔平:53本ペース
- スアレス:52本ペース
- シュワーバー:51本ペース
トレード期限前のスアレス去就に注目集まる
スアレスの素晴らしいパフォーマンスと並行して、彼の今後の去就にも大きな注目が集まっている。7月末のトレード・デッドラインを控え、ダイヤモンドバックスは48勝50敗と負け越している状況にある。ワイルドカード・レースでは7位に位置し、ポストシーズン進出圏内の3位とは5.5ゲームの差がある厳しい状況だ。

スアレスの市場価値と移籍の可能性
今オフにフリーエージェント(FA)となるスアレスは、この夏のトレード市場で最高のスラッガーの一人と目されている。31本塁打はカイル・シュワーバーと並びナ・リーグ最多級で、78打点はナ・リーグ2位の成績を誇る。
デトロイト・フリー・プレスのエバン・ペットゾルドによると、スアレスはオールスター・ゲーム前日に「すべてが始まったところで終わりを迎える、そうなればクールだ」と語ったという。これは、キャリアをスタートさせたデトロイト・タイガースへの復帰を示唆するコメントとして注目されている。
移籍先候補とスアレスの意向
ベネズエラ出身のスアレスは、2008年にデトロイト・タイガースと契約を交わし、2014年にメジャーデビューした。その後、シンシナティ・レッズ(2014-2021)、シアトル・マリナーズ(2022-2023)を経て、昨シーズンからダイヤモンドバックスでプレーしている。
SNY(スポーツ・ネット・ニューヨーク)がアップした動画では、スアレスがニューヨーク・ヤンキースについて「勝とうとしている」とコメント。これまで何度もヤンキース移籍の可能性が報道されており、プレーオフ争いを繰り広げるヤンキースにとって、スアレスの獲得は大きな戦力アップとなる可能性がある。
鈴木誠也の打点王争いも白熱
本塁打王争いと並行して、もう一つの注目すべき個人タイトル争いが打点王だ。シカゴ・カブスの鈴木誠也外野手(30)が現在77打点でナ・リーグ2位につけており、80打点でトップのスアレスを猛追している。

鈴木誠也の2025年シーズン成績
- 打率:.263
- 本塁打:25本(ナ・リーグ4位)
- 打点:77(ナ・リーグ2位)
- 出塁率:.319
- 長打率:.556
- OPS:.875
MLB公式サイトは「鈴木誠也は前半戦終了時点でリーグ2位タイの77打点、同4位の25本塁打、同11位のwRC+を記録。オールスター・ゲームに選出されてもおかしくない」と評価している。
後半戦の展望と予想
本塁打王争いの行方
現在の状況を見ると、本塁打王争いは非常に拮抗している。スアレス、大谷、シュワーバーの上位3人の差はわずか2本という僅差だ。後半戦に向けて、以下の要因が勝負を分けると予想される:
- チーム成績との関連性:ダイヤモンドバックスの不振が続けば、スアレスのトレード移籍が現実味を帯び、環境変化が成績に影響する可能性
- 怪我のリスク:シーズン後半の疲労蓄積による怪我や体調管理
- 投手陣の対策:上位選手への警戒が強まり、勝負球の質が変化
トレード市場への影響
スアレスの好調ぶりは、トレード市場での価値を大幅に押し上げている。MLB公式サイトのトレード候補ランキングでも上位に位置しており、複数球団が獲得に興味を示していると報じられている。
特に、プレーオフ争いを繰り広げる以下の球団が有力候補として挙げられている:
- ニューヨーク・ヤンキース(三塁手補強を模索)
- デトロイト・タイガース(古巣復帰の可能性)
- シカゴ・カブス(打線強化を図る)
まとめ:MLBが盛り上がる個人タイトル争い
エウヘニオ・スアレスの2打席連発による本塁打王争いトップ浮上は、2025年MLBシーズンをさらに盛り上げる出来事となった。大谷翔平、カイル・シュワーバーとの熾烈な争いは、ファンにとって見逃せない展開だ。
同時に、鈴木誠也の打点王争いも注目に値する。日本人選手同士による個人タイトル争いという構図も、日本のファンにとって特別な意味を持つ。
トレード期限まで残り10日余りとなった現在、スアレスの去就も含め、後半戦に向けた各チームの動向から目が離せない状況が続いている。この混戦状態がどのような結末を迎えるのか、MLBファンにとって最も熱い夏となりそうだ。