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参政党の梅村みずほ参院議員(46)が7月28日、自身のX(旧ツイッター)で「古巣」である日本維新の会を痛烈に批判した。維新の守島正衆院議員が「とりあえず参政党だけはやばい」と投稿したことに対し、「立憲(民主党)・共産・れいわ(新選組)と一緒に参政党叩きに躍起になる維新なんて寂しすぎる」と反論した。
維新議員の「参政はやばい」発言に反論
梅村氏が反応したのは、維新の守島正衆院議員(大阪2区)とその事務所アカウントによる以下の投稿だ:
「外国資本を全否定できないのに、反グローバリズムを標榜し、排斥することで、日本にとって何の利益になるのか?裏を返せば日本が海外に投資することも否定することになっている。そんなことを主張する政党が国政を担うと、日本の経済は確実に死に向かう」
「保守対リベラルの戦いは一旦置いておいて、とりあえず参政党だけはやばいってのはわかる」
これに対し梅村氏は、「外国資本は千差万別。良い企業とそうでない企業があるのは国内でも同じこと」と指摘。「特に中国資本」に言及しつつ、「日本に好ましくない資本を制約する方法を探る必要はある」と主張した。
さらに梅村氏は、「外国資本の全否定が反グローバリズムを主張する前提条件となるのも意味不明」と批判。「全か無かじゃなきゃだめなんてことはない。対外投資も同じ。やっていい投資とあかん投資があって、程度の問題もある」と述べ、維新の主張を一刀両断にした。
「維新は自らの政策を胸張って訴えて」
梅村氏は維新が掲げる社会保険料引き下げや「副首都」構想を例に挙げ、「必要なんだから、維新は自分たちの政策を胸張って訴えてよ」と促した。
「立憲・共産・れいわと一緒に参政党叩きに躍起になる維新なんて寂しすぎるやん」
「そういうこと言うとまたまた古巣界隈から叩かれるんやろうけど、これはこれで私なりの愛やで」
この発言には、2019年に維新から初当選したものの、今年4月に離党した経緯がにじむ。
梅村氏の政治軌跡
梅村みずほ氏はフリーアナウンサーを経て、2019年参院選で維新公認で大阪選挙区から立候補し約73万票を獲得して初当選。しかし2023年、名古屋入管で死亡したスリランカ人女性に関する不適切発言で党員資格停止6カ月の処分を受けた。
2025年4月、大阪選挙区候補を決める維新の予備選に敗れ公認を得られず離党。公示3日前の6月30日に参政党入党を表明し、比例代表で立候補して当選を果たした。選挙戦では「日本人ファーストは当たり前」と参政のスローガンを叫び、支持を広げた。
政党間の対立構図
今回の論争は、参政党の急成長に対する既成政党の警戒感も背景にある。参政党は梅村氏の入党で所属国会議員が5人に達し、テレビ討論などへの参加機会が増える見込みとなっていた。
維新の守島氏は「参政が国政を担うと日本経済は死に向かう」と主張したが、梅村氏は「程度問題」としてこれを一蹴。保守陣営内の亀裂が浮き彫りになった格好だ。
政治評論家の間では「維新が左派政党と共に参政を批判する構図は、従来の政治軸を混乱させる」との指摘も出ている。梅村氏の「寂しすぎる」発言は、こうした政治状況への痛烈な皮肉とも受け取れる。